【保存版】人工芝DIYは整地が9割!初心者でも失敗しない「下地づくり完全ガイド」

こんにちは、人工芝施工会社を10年以上運営しているSHIBAOです。
これまで300件以上の現場に携わってきましたが、どんなに高品質な人工芝を使っても、「整地」がきちんとできていないと、理想の仕上がりにはなりません。

最近はホームセンターや通販で手軽に人工芝を購入できるようになり、DIYで挑戦したいという声も多く聞くようになりました。ただその一方で、

「地面をどう整えたらいいかわからない」
「道具は何が必要?」
「そもそも本当に素人にできるの?」

という不安もよく聞かれます。

そこで今回は、初心者の方でも実践できる整地の基本手順とポイントを、使う道具とあわせてわかりやすく解説します。

目次

なぜ整地が重要なのか?

人工芝をきれいに敷くには、まず地面が安定していてフラットであることが大前提です。
整地をおろそかにすると、、、、

  • 雨水がたまってぬかるむ
  • 地面が沈んで芝が波打つ
  • 雑草が突き破ってくる

といった問題が次々と出てきます。
逆に言えば、整地さえしっかりしていれば、DIYでもプロ並みの仕上がりが可能です。

整地作業の4つのステップと道具の使い方

ステップ① 表面処理:雑草や芝の根を徹底的に取り除く

整地作業の最初のステップは、地面の表面にある雑草や既存の芝、ゴミなどをしっかり取り除くことです。
見た目に草が生えていなくても、地中に根が残っていれば、数週間後に人工芝のすき間からまた伸びてきてしまうため、ここをおろそかにするとあとで後悔します。

特に厄介なのが、地下茎で増えるタイプの雑草。見えない場所で再生する力が強く、根ごと取らないと何度でも生えてきます。

使用する道具と特徴

  • ジョレン(備中鍬)
     → 鋭い歯がついた鍬で、地表の土を削るように使います。
      固い土でも食い込みがよく、雑草の根を根こそぎ取り除くのに最適です。
  • 熊手(レーキ)
     → 掘り起こした草や小石、土のかたまりなどをかき集めるための道具。
      最後の仕上げにも使えます。
  • 除草剤(必要に応じて)
     → 雑草が多い場合や、雑草が根を深く張っている場合に使用すると効果的。
      整地作業の1週間ほど前に散布しておくと、根までしっかり枯らせます。

作業の流れとポイント

  1. まずは地面を全体的に見渡して、雑草や芝が生えている範囲を確認します。
    大きめの草は先に手で引き抜いておくと作業がしやすくなります。
  2. ジョレンを使って、土の表面を削るように引いていきます。
    力を入れすぎる必要はありません。地表を浅くなでるように動かすと、草の根が浮いてきます。このとき、草だけでなく表面の土を1〜2cmほど削る気持ちで作業するのがコツです。
  3. 削り取った雑草や土のかたまりは、熊手でまとめて集めて袋に入れて処分します。
    小石や枯れ葉などもここで取り除いておくと、後の作業がスムーズになります。
  4. 雑草が多い場合や根が深く張っている場合は、除草剤をあらかじめ散布しておくと安心です。ただし、人工芝の施工日までに十分な時間を空けておかないと、薬剤の影響が残る可能性があるので、施工の5〜7日前までには散布を終えておくのが理想です。

SHIBAOのひとことアドバイス

私の経験上、DIYで多い失敗は「草がないから大丈夫」と思って、地表だけを軽く掃除して済ませてしまうケースです。
でも実際には、目に見えない「根っこ」が残っていて、数週間後にまた生えてくるんです。

特に梅雨や夏場は、草の伸びが早いので、最初にしっかり根から取り除くことが、人工芝を長持ちさせる最大のポイントになります。

ステップ② 転圧:地面をしっかり固めて安定させる

表面の草やゴミを取り除いたら、次は人工芝を支える“地盤”を作る作業です。
このステップでは、真砂土(まさど)や砕石を使って人工芝の下に「沈まない、締まった地面」を作ることが目的です。
ここを丁寧にやるかどうかで、仕上がりの見た目や耐久性が大きく変わってきます。

人工芝のDIY施工において、この「転圧」が最も重要かつ体力を使う工程と言っても過言ではありません。

使用する材料と道具

  • 真砂土または砕石
    → 地面の素材として使う下地材。粒が細かく、水はけの良いものが適しています。
      家庭用では真砂土が扱いやすくおすすめです。
  • プレートコンパクター(レンタルをおすすめ)
    → 振動を加えながら地面をしっかり締め固める機械。
      広い庭や駐車場などでは特に威力を発揮します。
  • 転圧ローラー/木の板+ブロック
    → 小さな庭やベランダなどでは、手押しタイプのローラーや板と重りでも代用できます。
  • スコップ・一輪車
    → 土や砕石を運搬し、地面に均等にまくために使用。

作業の流れとポイント

  1. 真砂土または砕石をスコップで一輪車に積み込み、敷地全体に薄く広げていきます。
    ここでの目安は、最終的に5cm程度の厚さになるように敷き詰めること。全体に均等になるよう意識しましょう。
  2. 注意したいのは、一度に厚く盛らないこと。
    一気に5cm分の土を敷いて転圧しようとしても、表面だけが固まり、中がスカスカのままになってしまうことがあります。
  3. そこでおすすめなのが、「2〜3cmずつ土を敷いては転圧する」という層を重ねていく方法。
    1回目:薄く敷いて、プレートコンパクターまたはローラーでしっかり押し固める
    2回目:さらに土を重ね、また転圧…というように、薄く・こまめに固めるのが沈まない地盤づくりのコツです。
  4. 敷地の端や狭いスペースなど、機械が入りにくい場所は、板と重りを使って踏み固めるだけでもOK。
    足で踏むだけでもある程度は転圧できますが、できる限り道具を使った方が均一に仕上がります。

SHIBAOのひとことアドバイス

転圧作業は、「ちょっと大変だけど、ここを手を抜くと後で後悔する」と、どの現場でも感じる部分です。
特に真夏は暑さもあって過酷ですが、転圧をしっかりやった庭は、何年経っても沈まず美しい状態を保てます。

ちなみに、プレートコンパクターは1日単位でレンタルできるお店も多く、余分なコストを抑えることができます。

ステップ③ 勾配調整:水の流れを意識して傾斜をつける

人工芝を敷いたあとに水たまりができてしまうと、芝が浮いたり、カビが発生したりして、せっかく整えた庭が台無しになってしまいます。
そんなトラブルを防ぐために欠かせないのが、地面にわずかな「傾き(勾配)」をつける作業です。

使用する道具と特徴

水糸(みずいと)+水平器
→ 地面の高さの基準を見える化するための道具です。

まず、整地したいエリアの端と端に杭を打ち、そこに水糸をピンと張ります。
これが、地面の高さを整えるための「基準線」となります。
糸が水平になっているかどうかは、水平器を水糸にあてて確認しましょう。気泡が中央にあればOKです。

この水糸の高さを基準にして、どこを削るか・どこに土を足すかが判断できるようになります。目で見て傾きがわかるようになるので、作業が格段にスムーズになります。

作業のポイント

  • 傾斜の目安は「1mあたり1〜2cm」程度。
    庭の奥行きが5mであれば、最低でも5cmほどの高低差をつけましょう。
  • 建物側から外側に向かって水が流れるような勾配にするのが基本です。
    逆にすると、建物周りに水が溜まりやすくなってしまいます。
  • 糸の高さと実際の地面を見比べて、「このあたりは高すぎるな」「ここはもう少し土を足したいな」といった調整がしやすくなります。

SHIBAOのひとことアドバイス

DIYだと「とにかく平らにしたくなる」方が多いのですが、完全な水平はむしろ水はけが悪くなる原因です。
ほんの数センチの傾きでも、排水性が大きく改善され、芝が長持ちする環境が整います。

この工程を丁寧に行っておけば、雨の日も安心して過ごせる快適な庭になります。

ステップ④ 最終仕上げ:見た目と感触で微調整

最後の仕上げは、整地した地面を丁寧にチェックしながら、わずかな凹凸をならしていく工程です。
このひと手間をかけることで、人工芝を敷いたときの見た目の美しさや、足ざわりの良さが格段にアップします。

ここまで来たらあと少し。ラストスパートの気持ちで、焦らず丁寧に仕上げましょう。

使用する道具と特徴

・アルミ製の長尺定規(またはまっすぐな木の板)
→ 地面に沿わせて当てることで、凹んでいる部分が一目でわかります。面の高低差を確認するのに便利です。軽くて扱いやすく、プロの現場でもよく使われています。

・熊手(レーキ)
→ 小石や土のかたまりを集めたり、細かい凸凹をならすのにぴったり。地面を軽く引っかくようにして使います。


・素手
→ 最終チェックは手の感覚が一番確かです。地面を手のひらでなでて、段差や違和感がないかを確認しましょう。

作業のポイント

  • まずは目線を低くして、全体を眺めることからスタート。
    しゃがんだ状態で地面を見渡すと、わずかなうねりや凹凸が見えやすくなります。
  • アルミ定規を地面に沿って滑らせてみて、浮く箇所や引っかかる部分があれば、その周囲を熊手で調整。板の下に隙間があればそこは凹み、接地せずに浮くようなら盛り上がっているサインです。
  • 最後は素手で確認。
    しゃがんだまま手で地面をなでてみて、「あ、ここだけちょっと高いな」「ここは少し柔らかいかも」と感じたら、その部分を丁寧にならして調整します。

SHIBAOのひとことアドバイス

人工芝は一度敷くと、下地の状態を後から確認するのは難しくなります。
だからこそ、この「最終仕上げ」がとても大事。
触ってみて違和感がない地面は、敷いたときにも自然にフラットで、歩いたときにも快適です。

完璧でなくても大丈夫。でも、「ここは自分で丁寧に仕上げた」という実感があると、庭に出るたびに気持ちが明るくなりますよ。

本記事の総括 〜整地は時間がかかる。でも、一番大事な工程〜

整地作業は、人工芝DIYの中でも一番体力が必要で、時間もかかる工程です。
でも、ここを丁寧にやることで、10年後も美しく保てる庭になります。

  • 道具を活用して無理なく作業する
  • 少しずつ分けて進める
  • 不安なら整地だけ業者に依頼するのもOK

あなたの庭が、長く心地よい場所になりますように。
この記事が、DIYの第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

最後に、ご自身で人工芝をDIYする際に必要な道具リストについては、下記の記事をぜひご覧ください。

それでは素敵なお庭ライフを!

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